【 グループディスカッション(GD)とは 】
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数人(8人程度が一般的)のグループで、与えられたテーマについて話し合いをします。
グループワークというものもありますが、基本的な対策はGDと変わりありません。
単に話し合うだけの場合もあれば、グループで結論を出さねばならない場合もあります。
(結論を出さねばならない場合の方が圧倒的に多いです。)
与えられるテーマは各企業の選考によって様々です。
就職活動に関すること(例:仕事に対するやりがいとは何か)、
その企業に関すること(例:当社がヒット商品を出すために必要なこと)、
などがよくあるテーマです。
私が経験したGDのテーマで一番変わっていたのは、
「モーニング娘を超える音楽ユニットの条件は?」という様なテーマでした。
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【 評価基準 】
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GDにおける評価基準には様々なものがあり、明確ではありません。
しかし、
面接対策と同様に印象や受け答えに気をつけ、
後述する役割をしっかりとこなせば、プラス評価が得られるでしょう。
しかしGDで注意しなければいけないのは
プラス評価を得ることよりも、マイナス評価を受けないことでしょう。
【マイナス評価になる原因例】
<過度な自己主張>
人の意見に耳を傾けようともせずに自分の意見に固執しすぎることです。
他のメンバーのことも常に考え、場の空気を読むように心掛けましょう。
<決め事を守らない>
○○について考えると決めたにもかかわらず、□□の話を始める、
結論だけを言うと決めたにもかかわらず、理由も付け加える、
などの例があります。
決め事を守れないなら、決める前に反対意見は言ってしまいましょう。
どうしても決め事から反れる意見を言う場合は、しっかりとした理由を言って、
他のメンバーを納得させてからにしましょう。
<学生同士の雰囲気に呑まれる>
学生同士の話し合いですが、選考であることを忘れてはいけません。
マナーや話し方など基本的なことに注意しましょう。
<論理性に欠ける>
ただ意見を言うだけでは、説得力がありません。
自分の意見が通らないだけならまだ良いのですが、
自分の意見が原因で雰囲気が悪くなる、話し合いが乱れる様な場合は最悪です。
<時間間隔がない>
残り時間が少なくまとめに入らなければならないにもかかわらず、
個人的な意見をだらだらと述べる、などの例があります。
<不満が顔に表れる>
上述したようなマイナス要素を持つメンバーに出くわすことはよくあります。
しかし、けっして不満な気持ちを表情に出してはいけません。
穏やかに落ち着いて、論理的な意見で指摘するようにしましょう。
相手の気持ちを逆撫でしない様に流してしまうのも一つの手です。
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【 役割 】
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GDでは自分の役割を意識することが非常に重要です。
一般的に役割は、議長・タイムキーパー・書記・パネラーがあると言います。
しかし、このたった4種類の役割だけに固執してしまうと
GDにおける自分のポジションが曖昧になり、存在感が薄くなってしまう恐れがあります。
以下は私が独自に考えたGDにおける役割です。
まずは、自分に適した役割、自分に担うことのできる役割を把握しましょう。
【議長】
GD全体の流れをつかさどる中心的な役割です。
司会進行・雰囲気作り・意見のまとめ・衝突した意見の調停・人の意見を引き出すこと、
これらを上手くできるかどうかが評価基準になります。
発言回数が多くなるので、いい面を見せやすい反面、悪い面も目立ってしまう役割です。
過度な自己主張で他の人の意見を消してしまう場合が多いようなので注意が必要です。
【話の方向性を作る役】
GDにおける影の支配者(?)のような役割です。
話し合いの方向性を作る意見を言うので、論理的に考えられる人は当然ですが
斬新な意見を持つアイデアマンも活躍できるでしょう。
話し合いが浅くなるか・深くなるかはこの役割にかかっています。
この役割を上手に担えば非常に大きなプラス評価につながること間違いなしです。
【タイムキーパー】
残り時間を伝えるなど時間管理を行います。
時間を伝えるタイミングは、決められた時間の経過(最初に1分間各自で考えたときetc)、
区切りのいい時間(1/3・1/2etc経過)、残り時間が少ないとき、などです。
タイムキーパーの特権は、時間を伝えるついでに他の発言がしやすいことです。
区切りのいい時間に発言することになるので、
話のまとめ・方向性を作る発言をすると良いと思います
例えば、
「半分の時間が経過しました。そろそろ意見をまとめ始めましょう。
○○のように話が進んでいますが、以降□□のように進めるのはどうですか?」
といった感じです。
人の話を割って発言することが苦手な人も、この役割を利用すると
発言しやすくなるのではないでしょうか。
【粗探し役】
人の話の矛盾点・間違っている点・不十分な点を指摘する役です。
0から意見を考え出すのではなく、人の意見について考えればよいので
考えやすいと思います。
目的は、粗探し自体ではなく、その後の話をより良くすることにあります。
相手を刺激しない(不快感を与えない)ことに注意しなければいけません。
言い方を気をつけるのはもちろん、論理立てた(しっかりとした理由を持って)指摘をし、
さらに建設的な意見(どうしたらより良くなるか)を付け加えるようにしましょう。
例えば、
「Aさんの○○という意見は、□□の理由で矛盾があるように感じます。
△△ように考えてみるのはどうでしょうか?」
といった感じです。
【補助役】
粗探し役と似ていますが、人の話の不十分な点を補う役です。
この役も0から意見を考え出すのではなく、人の意見について考えればよいので
考えやすいと思います。
人の意見に賛同するときにこの役割を意識すると良いでしょう。
例えば、
「Aさんの意見に賛成です。Aさんの○○という理由に加えて、
□□という理由もあるので、より明確に言えるのではないでしょうか。」
といった感じです。
【書記】
話し合いのメモを取る役です。
めっかくメモを取るので、誰よりもGD全体の流れを把握できるよう心掛けましょう。
これができていれば、区切りのいい時に途中経過やまとめの意見、今後の展開について
意見を述べることができるからです。
また、話し合いを円滑に進めるために、議長にも書記が書いたメモを見せて、
GD全体の流れを把握してもらいましょう。
よって、メモは単に発言順に書いていくだけではなく、関連性のある意見、大事な意見、
などを理解しやすいように見やすく・わかりやすく書きましょう。
(印をつける、赤線を引くなど)
【発表者】
発表者を決める際は、その人が適任かどうかをしっかりと判断しましょう。
その判断材料は、発表者としてメンバーに認められていることが最も大切です。
リーダーシップを発揮できたか、内容を把握できていそうか、
発言回数は少な過ぎなかったか、適切な発言をしてきたか
などの条件を考慮すれば、誰が発表者に適しているのかは明確になるでしょう。
自分が発表者に適していると思えば立候補し、
立候補者がいない場合は、適任者を推薦しましょう。
発表者を素早く適切に決められなければ、
グループ全体の評価が下がってしまうこともあるので注意しましょう。
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【 GDをより良くする方法 】
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【人の意見を否定し過ぎない】
否定し過ぎると、相手は気分を害しグループ全体の雰囲気も悪くなる恐れがあります。
よって、人と異なる意見があっても、なるべく否定を避けましょう。
「Aさんの意見もわかるが」などの柔らかな言い方に加え、
説得力のある論理性で自分の意見を納得させましょう。
【テーマ設定を行う】
GDは制限時間が短く限られているため、単にメンバーの意見を羅列するだけの
広く浅く薄い話し合いになってしまう傾向があります。
(テーマが抽象的で範囲が広いほど、そのようなる傾向がある)
そこで、話し合いが深く濃いものとなるように、テーマの状況や範囲などの設定をします。
例えば「ヒット商品を開発せよ」というテーマを、
「20代女性をターゲットにしたヒット飲料の開発」とまで狭く設定をしてしまいます。
【名前で呼ぶ】
それほど重要ではありませんが、さりげなくポイントを稼げるかもしれません。
また、名前で呼び合うことで親近感が沸き、グループの雰囲気がよくなるかも。
人の意見について話す際には、
「先ほどの○○という意見は」よりも「先ほどの□□さんの○○と言う意見は」
とするようにしましょう。
さらに、これをグループ全体で行うために、皆の名前を書き込んだ座席表を作ります。
(企業側でネームプレートなどが用意されていない場合)
全員が見える位置に座席表を置き、互いが名前で呼び合える状況を作ります。
発言することが苦手な人にとっては、
少しでもポイントを稼ぐ良い手段となるかもしれません。
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